頭ナデナデは如何に．

A氏と「落ち込んだ時恋人にしてもらうのは，①ナデナデされる　②原因解決方法の議論の相手をしてもらう　のどちらがより嬉しいか」という議論になった．

①でも②でも基本的には好きにすればいいと思うんだけど，頭を撫でると言う選択肢は少し危ない．
いや，危ないと言うか違和感を感じるというのが正確かな．
恋人間の行為だけじゃなくて大人が子供の頭を撫でるのにも違和感は感じるんだけど，恋人間での頭撫でにはよりいっそうの違和感を感じる．

そう感じる要因ははっきりしている．以下の３点だ．

１点目は，私の育った家庭では頭を撫でるという行為が行なわれなかった事．
褒められるときは言葉だけで褒められたし，抱きしめたり頭を撫でたりは無かった．少なくとも記憶には無いし，だから馴染みも無い．馴染みが無いから違和感を感じる．
同じような家庭で育った人は多いんじゃないかと思う．
 

２点目は，「頭を撫でる」は目上が目下に対して行なう動作だと思うから．
私は家で頭を撫でられた経験は無いけど，そういう動作がある事は絵本やTVで知っていた．
それらのメディアの中では，撫でるのは常に大人で，撫でられるのは常に子供だった．
それ以外の使用例は犬猫を撫でる場合．これは明らかに人間（高位）→動物（低位）だった．
つまり私の知っている「頭を撫でる」のイメージは「暖かい感情が行き合う時に付随するスキンシップ」ではなくて，より形式的な「目上から目下に対して行なわれる報償」だった．
（撫でられた経験があれば行交う感情を体感できたのだろうけど，絵本やアニメからの知識としてしか知らないので客観的な理解しか無いんですよね）
だから恋人間で「頭を撫でる」行為が生じるのを見ると，彼らの間には上下関係が明確に存在するように私の目には映る．
恋人というのは精神的な上位下位はあるとしても一応の名目上は対等だと思っているから，目の前で行なわれる行為に違和感を感じるというわけ．

３点目は，相手の手が自分の目線より上の正面から迫ってくると視界が塞がれて怖いから．
もっというと，「叩かれる！？」って瞬間的に思ってしまう．
勿論あり得ないって知ってるけど，少なくともその瞬間は私はそう思う．
防衛本能として当然の反応だから仕方ない．
和気藹々と戯れていたはずの相手から突然攻撃されるに等しいから戸惑うし，近づいてくるくる相手の手は避けたくなる．
撫でられるのが好きだという人はそうじゃないんだろうか？　小さい頃から撫でられてると慣れるんだろうか．

 

とわけで，何を言いたいかと言うと

気安く人の頭を撫でるのはちょっと考えもの．かも？　という事でした！

特に正面上方から手を近づけるのはやめといた方が良い気がする．
撫でるなら後ろから手を回すのが無難でする．